2015711月15日 |
フットサル委員会 |
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朝日新聞兵庫)聴覚障害者のフットサル 高1の音瀬さんがW杯へ デフフットサル日本代表の音瀬保希さん=西宮市神呪町 聴覚障害者によるフットサルの世界大会に、県立西宮高校1年の音瀬保希(おとせ・やすき)さん(16)=西宮市田近野町=が歴代最年少の日本代表選手として出場する。「世界を相手にゴールを決め、自分をアピールしたい」と意気込んでいる。 「デフフットサル」の第4回ワールドカップ。20日にタイ・バンコクで開幕し、11カ国が参加予定だ。日本代表には16〜38歳の13人が選ばれた。 音瀬さんは1歳のときに高度感音性難聴と診断された。右耳はほとんど聞こえず、左耳の聴力は「駅のホームを通過する新幹線の音が、ようやく聞き取れる程度」という。普段は左耳に補聴器をつけている。 デフフットサルの試合中は補聴器を外すのがルールで、ほぼ無音の状態。「最初はめちゃくちゃ怖かった」と振り返るが、「その感覚にも、もう慣れた」と言う。手話とアイコンタクトで仲間と意思疎通をはかり、試合を進める。 小学2年からフットサルを始め、中学1年からデフフットサルの日本代表候補として選考合宿に参加してきた。 昨年、イランであったワールドカップのアジア予選で初めて代表に選ばれ、6試合で2ゴールを決めた。だが、得意のドリブルは相手の強烈なタックルに何度も阻まれた。「体格、スピード……。すべてが未熟だと思いました」 あれから1年。身長は10センチ伸び、体重も10キロ増えた。「自分の実力を試すのが待ち遠しい」と話す。 コート外では会話も大切にしている。小学5年から英語教室に通い、すでに英検準2級(大学入試レベル)を取得。「日本だけでなく、海外でも多くの人と話して、自分のことやデフフットサルのことをもっと知ってほしい」と言う。 日本代表チームは、初出場の前回大会(2011年)では予選リーグ3試合で全敗だった。音瀬さんは「予選を突破して新しい歴史をつくりたい」と試合を心待ちにしている。(筒井竜平) |